執筆: スナギツネ

はじめに

はじめまして

株式会社ORENDAで、ゲームの3Dキャラ制作業務を行っているスナギツネと申します。

テクスチャを作成していると毎回同じ手順の作業をしていると感じる時があると思います。

それを自動化できたら楽ですよね?

photoshopのアクションという機能を使って、いくつか自動化の紹介をしていきます。

作業環境

今回の説明にはphotoshopCC2019を使用しています。

概要と起動

アクションとは、photoshopに標準でついている機能で、

一連の操作を記録しておくことで本来手動で繰り返さなくてはいけない作業を、

必要な時にワンボタンで、繰り返し実行できる自動化ツールです。

自分の行った操作をそのまま記録してくれるので、難しいコードなどを書く必要はありません。

アクションはメニューバーからウィンドウ>アクションで開くことができます。

アクションのウィンドウのボタンは、下記のようになっています。

①記録停止

②記録開始

③アクション再生

④新規セット作成

⑤新規アクション作成

⑥選択した項目を削除

アクションを作成してみよう

今回作るアクションは下記3つです。

・指定した名前のフォルダを複数作る

・塗りつぶしたレイヤーを作る(パターン、1色)

・スクリプトを再生するアクション

まずはアクションを入れておく新規セットを作成します。

今回は「練習」というセット名にしました。

①指定した名前のフォルダを複数作る

下記のようなリネームされたフォルダを自動作成するアクションを作成します。

「練習」のセットを選択した状態で新規アクションを作成します。

「記録」を押すとすぐに登録が開始されます。

赤丸がついている時は記録中です。

記録状態でレイヤーのオプションを開き「新規グループ」を選択し、

作りたい名前で作成します。

必要な個数作成したら、記録停止ボタンを押して完成です。

レイヤーやグループは、レイヤーの現在の選択項目の上に作成されるので、

並び順がある場合は下から作成していくとうまくいきます。

②塗りつぶしたレイヤーを作る(パターン、1色)

UV展開時によく使うグリッドテクスチャの塗りつぶしパターンと、

ノーマルマップ(#7f80ff)の塗りつぶしを作成します。

1.グリッドテクスチャ

あらかじめ使いたいグリッドテクスチャを編集>パターンを定義で登録しておきます。

「練習」のセットを選択した状態で新規アクションを作成し記録を開始します。

レイヤー>新規塗りつぶしレイヤー>パターンを選択します。

先ほど登録したパターンに切り替えOKを押すとパターンで塗りつぶされます。

記録停止ボタンを押して完成です。

2.一色のべた塗り

記録開始までの手順はパターンと同じです

レイヤー>新規塗りつぶしレイヤー>べた塗り を選択して、

べた塗りしたいカラーコードをいれてOKを押すと一色で塗りつぶされます。

ちなみに黒は#000000 白は#ffffff グレーは#808080 です。

記録停止ボタンを押して完成です。

3.スクリプトを再生するアクション

スクリプトを自動再生するアクションを作成します。

使用したいスクリプトを

C:\Program Files\Adobe\Adobe Photoshop バージョン\Presets\Scripts

に入れておきます。

※フォルダアイコンが専用のものになっている場合があります。

 他のフォルダと機能は同じなので同じように開いてください。

ファイル>スクリプト>使用したいスクリプト

を選択して再生

リストに使用したいスクリプトが表示されていない場合は、

ファイル>スクリプト>参照

で使用したいスクリプトを参照してください。

記録停止ボタンを押して完成です。

今回は、ミラーツールのスクリプトを再生したので、ミラーツールが起動するアクションが作成できました。

使用頻度がとても高いのでファンクションキーに登録して使用しています。

③アクションを保存する

作成したアクションを他の人に共有したり、べつPCへ移植したい場合は、

アクションを保存することでファイルデータにする事ができます。

書き出しは1セット単位で書き出せます。

書き出したいセットを選択し、オプションからアクションの保存を選択

保存したい場所を指定して保存します。

アクションの拡張子は「.atn」です。

④アクションを読み込む

保存したアクションの読み込みは、保存した時と同じ場所にある「アクションを読み込み」でできます。

もしくは読み込みたいアクションファイルをアクションのウィンドウにドラッグアンドドロップでも読み込めます。

まとめ

今回紹介したもの以外にも縮小して保存を記録して、

バッチで複数のファイルに再生する事や、画像のフィルターの手順を記録して、

毎回一定の効果を付けるなど様々なことを自動化できます。

アクションを覚えると作業の効率化ができて手間を減らせます。

実際私は画像の色変え納品、サイズ変え納品などで自分で作ったりしていました。

アクションを「組む」というと、難しそうと感じるかもしれませんが、

もっとずっと簡単なものなのだと思っていただけたら幸いです。

発展としてバッチの記事を関連リンクに乗せていますのでぜひ活用してください。

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